気を付けているつもりでも、いつの間にか忍び込んで大発生してしまうスネール。思いがけないルートで入り込んで大発生してしまいました。掃除のたびに取り除きはしても、どんどん増えるから手に負えないんですよね。
というわけで、今回は水槽に生体を入れたままスネールの徹底駆除を行いました。
スネールって?

スネールとは巻貝の総称です。コケ取り要員としてわざわざ飼っている子も広い意味でいえばスネールなんですけど、一般的には入ってきた経路が分からない困った小さな貝を指します。
ウチの水槽で繁殖してしまったのは大きさが1mm程度の小型のもので、おそらくカワコザラガイじゃないかなと思います。一応コケは食べてくれるんですが、何しろ小さいし増えるのも早い!水草や水槽に貼り付いて見た目も悪い!
写真のように結構しっかりと水草やソイルや岩・流木・ガラス面などに貼り付くので、スポンジなどでは落ちないことも多いです。小さいものや卵などは目に見えないほど小さいし、水草が茂っていればそもそも見つかりません。手で駆除していくのは本当に無理があるんです。増えてしまってから駆除するのは大変なので、予防するのが一番です!
予防と言えばこちらが有名↓
今回使用したのは「スネール・バスター」

スネールだけを駆除する薬剤が何種類か売られているんですけど、その中で一番評価が高そうだった「スネール・バスター」を購入しました。
ただですね、Amazonやcharmでも取り扱いがないんですよね。仕方なく販売元の魚遥(うおはる)さんのサイトから購入。送料がかかるのでちょっとお高めになってしまうんですが仕方ないでしょう。
ちなみに、この薬はスネールを麻痺させる効果があるんですが、貝類にはすべて効いてしまうのでタンクメイトの貝はどこかに避難させる必要があります。説明書によるとウミウシなどにも効果があるそうなので、もしウミウシを飼っている人がいたら注意してください(いるのかな?)。
スネール駆除開始!
それでは「スネール・バスター」を使った駆除のやり方と経緯をご紹介しましょう!
水槽にスネール・バスター投入
やり方は実に簡単。10ℓ当たり1gの粉を水槽に入れるだけです。付属のスプーンですりきり一杯が1gなので、ご自宅の水槽に合わせて投入してください。この時、水槽内にソイルや流木などがある時は、その分の水量が減っているので若干少な目かな?という程度でOKです。
粉は非常にサラサラしていてあっという間に溶けます。お魚がエサと間違えて食べちゃうんじゃないか…と心配したんですが、外部フィルターの吐水口に近いところに落としたこともあって一瞬にして見えなくなってしまいました。お魚もびっくりしたのか白い粉からはぴゅ~っと逃げていきます。多分、どこに入れても大丈夫でしょう。
ただし水の動きのない(エアレーションなどがない)水槽では要注意です。
5分で効果がはっきりわかる!
スネール・バスターを投入して2~3分後から効果をはっきりと見ることができます。こんなにすぐに効果が確認できるなんて自分でもびっくりです。
スネールが膨れる!

まず貝本体がぷくっと膨れるというか盛り上がります。スネール・バスターは貝をしびれさせる効果があるので、異変を感じているのでしょう。
こちらはもともとエビ水槽だったんですが、リセット予定でコケとスネールでまみれています。あちこちで貝が膨らんでいるのが分かります。
必死にもがく

しばらくすると、いつものっそりと動いているスネールが激しく動き出します。巻貝の部分が別の貝殻で覆われているかのような感じですね。あっちへ行ったりこっちへ行ったりして、右往左往しているようにも見えます。
最後は離れていく

最後は葉っぱなどに貼り付いていられずに剥がれ落ちていきます。まわりのスネールも水流によって力なくふらふらと揺れていますが、ぽろぽろと落ちていくのが確認できました。
ボロボロと落ちていく…

同じ水槽の別の部分です。コケだらけで見苦しくてすみません。写真のようにスネールがボロボロと落ちていきます。ただ、これはスネールが死んだわけではなく、あくまでしびれて動けなくなっているだけなんですよね。
投入後にお魚が大興奮!?
投入後まもなく、本水槽ではお魚が妙にせわしなく泳ぎ回ってました。なんでだろう?と思ったんですけど、どうやら小さい貝が水中を舞っていて、それを一生懸命食べていたみたいです。
落ちた貝はエビちゃんのエサになりました。普段は肉系のエサの食いつきはあまり良くないんですけど、新鮮な貝はごちそうだったようです。
投入は3日ごとに3回
スネールバスターの効き目は72時間です。説明書によると、1回目にスネールを弱らせて繁殖を防ぎ、2回目にさらに追い打ちをかけて、3回目で完全に駆除するとのこと。つまり3回で1セットってことですね。と言うことは最低9日はかかるということです。
ただ、水槽の状態によっては白濁りしたりすることもあるので、その際は水換えが必要になります。水質チェックは必ずしてくださいと書いてありました。またエアレーションはしっかりしておくことが大切なようです。
白濁りじゃなくて…

我が家の本水槽は外部フィルターと投げ込み式底面フィルターの併用、今は放置状態になっているエビ水槽は底面フィルターと外掛けフィルターを連結しています。エアレーションを止めることはないんですけど、2日目に本水槽で白濁りが発生しました。
光の加減ではなく、透明度が落ちているのが分かります。ささっと掃除と水換えはしてから薬を入れたんですが、水換えをしない方がよかったのか、もっと水換えをしてからの方がよかったのかは正直分かりません。2回目投入後も白濁りは発生したので、まあそんなもんか、と思っています。

で、問題は放置水槽の方でした。白濁りならわかるんですが…なぜ緑?これは朝起きてびっくりしましたよ。さてどうするかなぁ…と考えたんですが、結局リセットしました。
この水槽はソイルの代わりに細かい溶岩石を使っています。水草以外に生物はいないし、とりあえず全部出して、この緑の水で溶岩石をこすり洗いしました。水草は取り出して水道水ですすぎ。緑になった理由は謎ですが、そういえば見苦しかった葉についた腐海の胞子みたいなのは無くなっていたような気が。変な臭いはしなかったのでとりあえず水槽まで洗ってもとに戻しておきました。
見づらいですが、手前のモスファンは逆さにして降ったら貝らしきものが大量に落ちてきたのでその繁殖力にはびっくりですね。
思った以上に落ちてない?

2日目に流木やモスタイルを出して底面を掃除したんですが、思ったほど貝が落ちていませんでした。どうやらかなりの数が食べられてしまったみたいです。
そして!今まではスクレイパーでこすってもなかなか取れないスネールがす~っと吸い出されて行きます!これには感動です!あの苦労は何だったんだろうって感じです!
2回目、3回目と掃除をするたびスネールの量が目に見えて減っていきました。水草にも流木にもスネールの姿はなく、心まで洗われるような気分に(笑)。いろいろありましたが、やってよかったと思います。ただ、完全に駆除できたかどうかは不明なので、しばらく様子を見続ける必要はありそうです。
その後の水槽は…?

その後の水槽はすっかりきれいになり、スネールを見かけることはなくなりました!私の姿まできれいに映りこんじゃってますw
ドキドキしましたが、やって良かった!
なお、スネールバスターを入れてからしばらくして、魚が鼻上げすることがあります。使用後は酸欠に注意した方がよさそうです。もし、おかしいと思ったら水を半分以上入れ替えてください。
底床材は入れ替えるのがベスト

こちらは約半年後(2024年3月)のエビ水槽の様子です(丸印は気にしないでください)。残念ながら、スネールは復活しています。しぶといです。
底床材があると、完全に駆除するのは難しいようです。ベアタンクの本水槽ではほとんど見かけないのですが(たまにいます)…。
こちらは目立つ部分だけは掃除のたびに手動駆除してますが、まあ仕方ないのでこのままで行くでしょう。もし、水槽を変更することがあればまた考えます。
余談・花屋で水草を買う

このオレンジの看板、駅などでよく見かけますよね?私も好きでよく出かけるのですが、この時期は見た目に涼しさを…と言う理由からか水草を売っていました。
ただ、アクアリウムショップではないのでまとめて「水草」として入荷されるらしく、名前までは書かれておらず、どれでも1つ200円ほどで売られています。
私が見て確認できたのは定番のアマゾンフロッグビット、サンショウモ、ヒグロリーザ・アリスタータ、マツモ、ウォーターマッシュルームの5種類でした。どれもそんなに大きくないので小さな水槽なら入れてみるのもアリかも。

ひとつ購入して入れてみました。以前、サルビニア・ククラータを入れた時は光量が足りずに分解してしまったんですが、こちらは「植物が育つライト」なので、今回は大きくなってくれないかなぁ。
→順当に成長し、大きくなっています!