本サイトではアフェリエイト広告を利用しています

ブセファランドラってどのくらい成長が遅いの?手間は本当にかからない?

観察日記

アクアリウム初心者が使う水草といえばアヌビアス・ナナですが、ブセファランドラも同じくサトイモ科の植物です。主に石や流木などに活着して育てますが、もちろん植えても育てることができます。
「成長が遅いからマメにトリミングをしなくて楽」と言われるこれらの植物、成長速度ってどのくらいなのか、実際に調べてみました。

ブセファランドラってどんな植物

ブセファランドラはボルネオ島原産の水草です。湿地で水の流れの早い岩場などに根を張り、しがみつくように生えています。写真のように、葉にラメが入っていたり、色や形の美しさから日本でも人気になりました(ブセファランドラの後ろにあるのはアヌビアスナナ・プチです)。

しかし、2020年にブセファランドラから日本ではほとんど確認されていない寄生虫が発見され、一時輸入がストップ。2022年になっても検疫の解除はされておらず、今あるのは以前に輸入されて増えたものか、組織培養で栽培されたものだけになっています。

現在、我が家にあるブセは3種類ですが、名前が分かっているのは2種類のみです。もうひとつはかなり昔に購入したもので、その状態から現地で採取されたものだと思われます。
赤い丸の付いたものが「ブセファランドラ sp.ティアグリーン」、黄色い方が「ブセファランドラ sp.ビブリス」です。spというのはその一種という意味で、今では数えきれないほどの種類が出回っています。ちなみに、ブセの名前によくついている「インボイス」とは、「輸入された時に送り主が品名(品種名)を〇〇と書いてきたので、その通りに表示しています」という意味です。

ブセファランドラsp. ビブリス(アクアフルール)(1ポット)
細葉でウェーブが強めなブセファランドラ。オランダのアクアフルール社製。

栽培条件

現在ブセを育てているのはエビ水槽です。そのスペックを記載しておきます。

  • テトラ20cmキューブ水槽 ハイタイプ 曲げガラスタイプ
  • ろ過装置:GEXパワーフィルターS(外掛けフィルター)+底面フィルター(GEX)
  • 低床材:溶岩石粒(ソイルから交換)
  • ファイヤーレッドシュリンプ5匹

低床材に用岩石粒を選んだのは、前回ソイルの崩れが酷かったからですね。確かに栄養はないですけど、崩れて砂になって目詰まりは減りますし、水の通りもいいかなと思ったからです。20cm水槽で水草を植えるならさすがに1リットルではギリギリです。段々レイアウトでは2リットルでもちょっと足りないかな?くらいです。
ちなみに、外掛けフィルターの中はリングろ材が入っています。

No.69 Volcano(溶岩砂)1リットル
ペット通販大手のチャームの関連会社リーフ製。高い水質浄化能力を持つ多孔質の溶岩石の底床です。

大きくな~れ!ブセの成長記録

では、どのように成長していったのか、その過程をご紹介しましょう。

2023年1月

ウチの2種類のブセはどちらもメルカリで購入したもので、どちらも水上葉でした。

ティアグリーンは2019年に購入後かなり大きくなったものの、黒ひげゴケが酷くて処理をしたら葉が弱ってしまい、チェリーちゃん(エビ)に食べられてしまいました。一時はこのまま枯れちゃうかも…と思ったのですが、イモ(根)がかろうじて残っていたようです。小さいながらも踏ん張ってくれて、小さいながらも根を伸ばして何とか生き延びてくれて現在に至ります。
左のビブリスは購入したばかりの状態です。

水上葉って何?

水草の中には、水に沈めなくても生きていけるものがあります。水上で育てている水草を水上葉といいます(水中で育てているものは水中葉です)。
水中に入れてしまうと、どうしても苔が生えたりするのですが、水上で育てるとその心配がないのでお店などで売られているものは水上葉が多くなります。また、中には水上葉と水中葉では葉っぱの形や色が変わる場合があるので、どんな環境で育てるのか考えて購入するのがおすすめです、

ただし、水上葉を水中に入れて育て始めると、環境が変わって傷んでしまうことが良くあります。サトイモ科の植物の場合、根の部分から腐って溶けてしまうことが少なくありません。溶けないまでも、葉が落ちて一旦成長が止まることも。
水中で育てるのであれば、水中葉を購入できれば一番いいんですけどね。

2023年2月

こちらは翌月の写真。低床の掃除をすると抜けてしまってレイアウトが良く変わります…。手前がティアグリーン、奥がビブリスです。
ヒーターで水温は25度くらいでしょうか。手前のティアグリーンはずいぶんと大きな葉が出るようになってきました。ビブリスも目は出ているものの、若干調子を崩し始めてきたのが気になるところです。

2023年4月3日

こちらが4月頭の写真です。なんと、両者の大きさがほぼ一緒になってしまいました。ティアグリーンは高いところに植えた事から根がぐんぐん伸びて、大きな葉が付くようになりました。ラメが美しい葉と、下の小さい葉を比べると一目瞭然!環境が合ってきたようです。

一方のビブリスはというと、根が溶けて気の毒なことに…。葉も何枚か抜けてしまい全体が小さくなった感じですね。水上葉から水中葉に変わる時は葉が落ちるとは聞きましたが、ティアグリーンの時はそんなことはなかったのでびっくりです。
溶けた根をよけてあげたところ、元気な幹のような根が1本あったので(これが通称イモが大丈夫な状態です)、そのまま植えてあげることにしました。

2023年4月25日

ティアグリーン
ビブリス

超ラメラメなティアグリーンと、何とか踏ん張っているビブリスに新しい葉が出てきました。どのくらいで大きくなるのか、よく見てみたいな~と思い、とりあえずこの葉が開くまでを追ってみます。まあ、元気なティアグリーンが先にちゃんとした葉っぱになると思うんですが、どのくらいで開くでしょうか。

2023年5月2日

なんと、7日後にはティアグリーンの葉はここまで大きくなりました!思った以上に早いなぁ、というのが率直な感想ですね。ビブリスは…頑張っているんですけどまだまだです。ただ、この頃になって太い根が2本に増えていたので、これからは大きくなってくれるでしょう。

2023年5月8日

写真がちょっとボケててごめんなさい。前回から6日後には立派な葉っぱになりました。ビブリスもティアグリーンに負けないくらいに成長してきています。
調子がいい状態では、芽が出てから約2週間ほどで葉っぱが完成することが分かりました。小さい次の芽も出てきているのでもっと大きくなって欲しいですね~

2023年5月10日

ビブリスの葉も開き始めました!

サトイモ科の植物は成長が遅いと言いますが、これは他の水草の成長が早いからでしょうね。のんびりと育てるにはちょうどいいスピードだと思います。最近ではアヌビアスにもいろいろな種類が出ているので、ちょっとした植物水槽を作ってみてはいかがでしょうか。

あれから約10ヶ月。ブセはどうなったでしょうか?
残念ながらティアグリーンは溶けてしまいました。一方ビブリスはちゃんと成長し、2024年3月現在、高さが5cmほどになっています。2023/05/10の写真で写っている葉っぱが、上の黄色い丸で囲った部分なのですが、以前よりも葉がかなり大きくなっています。なかなか立派になりました(笑)。

成長を見ていて感じたのは、新しい葉が出てから開くまでは上で紹介したように意外と早いものの、次の葉が出るまでに結構な時間がかかるということです。成長が遅いのはそのせいでしょうね。葉っぱの数を比べてみると、1ヶ月に1枚ぐらいしか葉が出ていないのでは…?という感じ。プチナナも早くはないですが、それよりもずっと遅いんだなぁとしみじみ思ったのでした。

2024年4月8日、ふとエビ水槽のブセを見たら花芽が付いていました!
ブセの仲間は水中で花を咲かせることでも知られています。以前にも花が咲きそうになったことがあり、今回こそは…と楽しみにしていました。

花芽はゆっくりと大きくなり、21日にはふっくらと美しい姿になりました!白い炎をともしたような蕾は水中で凛とした存在感があります。ちょっと嫌な予感がしていたのでこの時点で切り取ろうかと思っていたんですが、もうちょっと見ていたかったんですよね。

で、こうなりました。

うげっ、やっぱり…。
実はブセファランドラの花はとても柔らかく、エビちゃんが齧っちゃうんですよね…。エビに罪はないんですけど、残念ながら今回も花を見ることはできませんでした。
ただし、花芽が出ている最中にも葉は伸びていたので元気であることは間違いないようです。気長に育てていつか花が咲くのを見たいものです。

底砂利の掃除と黒ひげゴケの掃除を兼ねて一度株を取り出したところ、根元に2株の脇芽ができていました。根も少し生えている状態だったので切り分けて、しばらくは左の黄色い丸のところに2株とも軽く活着させて様子を見ていました。
2株とも自力で活着できるくらいに根が伸びたため、大きい方は本株の隣にお引越しです。本株も立派になったのでまだちんまり見えていますが、これからもっと大きくなって欲しいなぁ~。

で、本株の花芽ですが、やはり成長したものの咲かなかったですね。折れた花びらの部分を触ってみると、こちらは意外と厚くてキャベツっぽい感触(笑)。もしかしたらこのブセは花は咲かないのかもしれない…とちょっと思って見た入りしています。

水草のお世話はどうすればいいの?

昔、アヌビアスナナ・プチ(ナナプチ)をポットで買ってきた時、半分を石に活着させて、半分は直接植えて育ててみたことがあります。ここでは自分で試してみた良く育つ方法についてまとめました。
(あくまで自己流なので責任はとれません)

  1. 水の流れが速い場所に置
    ブセファランドラは水の流れが速い場所を好みます。底面フィルターがあるのであれば、フィルターの上の方が流れがあるので成長が早いようです。
    また、ナナプチもある程度流れがある方が成長は早かったですね。
  2. 活着よりも直植え
    活着させるよりも直にソイルなどに植えた方が育ちが早かったです。株を大きくしたい・増やしたいという場合は直植えがおすすめです。
  3. 水中で育てるならコケ取り要員を
    成長がそれほど早くないため、コケを食べてくれるエビなどを一緒に入れるのが一般的です。サトイモ科の水草は、私のようにコケの処理に失敗しない限り葉が厚いので、エビに食べられる心配はありません。
  4. 肥料は不要
    特に肥料を与えなくてもちゃんと育ちます。というか、ブセは栄養のない水辺で育つので肥沃な水だと良くないようです。
  5. 水換えはマメに
    水槽が小さい場合は水換えはマメに行った方がいいです。ブセは新しいお水を好みます。ただ、エビが居る時は一度に大量に交換するより、マメに少しずつ変えてあげた方がいいかもしれません。

お世話といえば、3と5くらいでしょうか。ただ、エビが居るので、時々は低床にたまったエビのエサの食べ残しやフンを吸い取ってあげるとエビが喜びます。

現在は気温が高くなってきたことから、暑い日にはファンを回して水温を25度程度に保っています。エビは高温に弱いのでこのくらいがいいところかも。水槽が小さいので良く冷えますよ。ただし、気化熱を利用した温度調節なので水はものすごく減りが早いです。年がら年中、水を足している気がします…。ビビりな私は水替えも点滴法ですw

寿工芸 コトブキ工芸 スポットファン 204
水槽に引っ掛けて使う小型水槽用の冷却ファン。26リットル以下の水槽用。個人的には確かに冷えるけれど音はそれなりにする、と思う。

「大好き!アクアリウム」トップへ ▶

Verified by MonsterInsights
タイトルとURLをコピーしました